朝の続きです。
その潰れた会社は、当時俗に言う軍隊式営業会社でした。
いろんな人(お客様や業者のかた)にもよく
「厳しいんだってねー。頑張ってね。。」と同情されたものです。
2ヶ月契約が無いとクビでしたから(笑)。
何人の営業マンが辞めていったことか。
数え切れませんね。
ビビッて1日で辞める人もいました。
その中で今回の会の仲間で温厚そうに見えますが強者がいます。
k君と言います。
彼は全く関係の無い業界から建築・不動産業に営業として33歳で入り、右も左も
分らずガムシャラに頑張っていました。
でも契約はそんなに上手く上がらず、また初心者で何も分らない、さらに温厚そう
に見える性格が災いしてしていつも営業会議では徹底的にやり玉にあげられまし
た。
「おい!k!お前ちゃんと営業してんのか?昼間寝てるんじゃないか?」
「早く辞めれ! な~にを遠慮してるか!」
「お前にはお前に合った人生があるさー!辞めれば応援するさー!」
「何で辞めないか理解できんさーーー!」
・・・・・・・・・・・・
近くで聞いていた事務員の人が気分が悪くなってトイレに駆け込むくらいの責められ
ようでした。
でも彼は辞めませんでした。
というかあまり動じていなかったのです。
何も感じていない(言いすぎ)のです。
責められた後も平然とコーヒーを飲みながら笑顔なのです。
ちなみに決してバカでは無いです(笑)。
彼には大きな志があったのです。
設計士になりたい。自分でパースが書きたい、現場の監督がしたい。
自分で設計したお家を自分で現場監督し、お客様に引渡したい。。
何も関係のない業界から来たきっかけは、以前自分の住宅建築を検討した時期に
その面白さに目覚め、興味をもったからとのことです。
そうだとしたら会社選択は完全に間違っていたでしょう(笑)。
でも彼は努力し、我流でパースも書けるようになり、建築士の免許も取得し、図面も書き
さらに現場監督もできるようになりました。
営業なのに朝までパースを書いている日もよくありました。
彼はその会社の社長より上だったのです。見ている先が違っていたのです。
目先のことより自分の将来、未来を見つめそこに向かっていたから虐めのような会議
も何ともなかったのでしょう。
ちなみに遅咲きでしたが、契約もけっこう上がるようになってきました。
彼は今も大手の建築会社で現場監督をしています。
納得いかないときは1人で朝まで作業することもあるそうです。
どちらかというと芸術家気質なのかもしれません。
紙一重とも言いますが(笑)。
そういうわけで、言いたいことは分って頂けたでしょうか?
いま辛い人も貫いていれば、いつか風向きは変ります。
その時まで頑張って下さい。
何かの本に “諦めた時点で失敗であって、諦めなければ失敗は無い”と書いて
ありました。(ちょっと違ったかな?)
では。
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